長崎オランダ村(後のハウステンボス)への観光列車として1988年に登場した同車はオランダ村特急としてデビューし、更に485系との連結運転に対応するため協調運転が可能な設計となりました。
しかし1992年に485系の特急「ハウステンボス」に置き換えられて電車化され、オランダ村特急は廃止されました。廃止後は特急「ゆふいんの森」に転用され、塗装もキハ71系に準じたメタリックグリーンに金色の帯に変更されました。
その後1999年にキハ72系が登場したことでゆふいんの森からは撤退し、今度は大村線を走る特急「シーボルト」として運用されるようになりました。名前の由来となった医師がオランダ商館医師として最初に来日したことと列車がハウステンボスを通ることから塗装はオランダ村特急に準じたカラーリングになりました。しかしこれも長くは続かず2003年にシーボルトは廃止され、快速シーサイドライナーに格下げされました。
シーボルト廃止で一旦は保留車となったが、2004年に特急「ゆふDX」に転用されました。初期は赤を基調としたカラーリングとなり、その外観はさながら気動車版パノラマカーでもありました。また、同時に走行機器の更新も行われています。その後2008年に山吹色に塗装変更されましたが、2011年に特急「あそぼーい!」に改造のため廃止されました。
2011年からは特急「あそぼーい!」に改造され、白と黒のツートンカラーに変更されました。このように本車両はこれまで4回の転用(改造に至っては5回目)と多くの列車を転々としており、ここまで多くの列車に使用されるのは非常に珍しいものだと思われます。